日能研小3予科教室の「後期第1回 マイファーストテスト」(授業第21回〜24回分)を受験された皆さま、お疲れ様でした。
我が家でも、日頃の家庭学習の成果と「現在の理解度」を確認するために取り組ませました。予科教室は他塾と比較して進度が緩やか(いわゆる“スローペース”)と言われることもありますが、実際に扱っている概念を紐解くと、抽象度の高い思考や構造理解をしっかり求めてくる奥深いカリキュラムだと実感しています。
今回は、テスト範囲の振り返りとともに、我が家で実践した「抽象的な概念を噛み砕くための教え方の工夫」、学習をコントロールするためのフィードフォワードの取り組み、そして実際の自己採点から見えた課題についてまとめます。
今回のマイファーストテスト出題範囲(第21回〜24回)
今回のテスト範囲は以下の通りです。
【国語】文構造と論理的思考の基礎
- 主語・述語の正しい記述:文法的に正確な文章を構築する力
- 助詞の適切な選択:助詞の違いによる主従関係や意味の変化の理解
- 日記表現:単なる事実の羅列ではなく、理由や感情・心情を適切に言語化する
- 新聞表現・接続詞:接続詞の前後の文章関係から、筆者の目的や文脈を類推する
【算数】構造的思考と空間概念の基礎
- 魔方陣:縦・横・斜めの和に着目する(高校の数Cの「行列」に通ずる要素)
- 小町算・虫食い算・覆面算:初手の絞り込みと試行錯誤の論理
- すごろく:順列・組み合わせの基礎的考え方
- 空間図形の基礎:「点」「線(辺)」「面(平面)」「空間」の定義と直交・平行
【算数】子供の「分からない」を解消した家庭学習の工夫
小3の算数で難所となるのが、「抽象的な概念の理解」と「初手の付け方」です。我が家で実践した具体的なアプローチをご紹介します。
1. 空間図形:「点・線・面・空間」を図示して自明化する
テキストの立方体の図には「ア・イ・ウ・エ…」と頂点付近に記号が振られています。大人は無意識に「ア=頂点(点ア)」と理解できますが、小3の子供にとっては「この文字が一体何を指しているのか」が捉えきれないことがあります。
そこで我が家では、以下のような手書きの概念図を作成して視覚的に説明しました。

- ① 点:ただの「点ア」として独立して存在するもの
- ② 線(辺):点アと点エをつなぐ「辺アエ」
- ③ 面(平面):線を組み合わせて作られる斜線の領域「面アオクエ」
- ④ 空間:それらが集まって立体を構成する「空間」
「点ア」と書き、補助線を入れて「点・線・面・空間」の関係性を図示してあげただけで、子供の理解度は劇的に上がりました。
※ 子供にとっては『ア』と書かれているだけだと分かりにくかったものが、『点ア』と補助線を入れるだけで理解が進むことがあると分かりました。
また、「直交」と「平行」の概念については、子供自身の言葉で説明させてみました。
- 直交:「こうやってクロスするやつ!」
- 平行:「こうやってずらしてくるとぴったり重なるやつ!」
厳密な数学的定義(交差と直交の違いなど)の無謬性を今の段階で厳しく問う必要はありません。まずは「自分の言葉でイメージできているか」を重視して定着を図っています。
2. 覆面算・虫食い算:反復学習と「初手のヒント」
覆面算や虫食い算で子供が最もつまずくのは「最初の1文字(1つの数)をどこから開けるか」という初手の判断です。
我が家では、テキストの問題を数日おきに合計6回ほど反復して解かせました。
- 最初の数回:「どの数字から開けると手がかりが増えるか」のヒントを出す
- 後半:ヒントなしで自力で初手を見つけ出させる
幸い、うちの子は答えを暗記するタイプではなかったため、同じ問題の反復でも「解き方のプロセス」を純粋にトレーニングできました。(もし記憶力が良すぎて答えを覚えてしまうお子さんの場合は、親側で数字を変えた類題を作成してあげるのが効果的かと思います。)
フィードフォワード制御を目指す「事前テスト予想」の取り組み
我が家ではテストを受ける前、子供本人に「今回は何点くらい取れそうか?」という自己予想を出させています。
目的は単なる点数当てではなく、「自分の手ごたえ(感覚)」と「実際の点数(結果)」のギャップをフィードバック・修正し、将来的に「どれくらい準備すればどの程度の点数が取れるか」を自律的にコントロールできる状態(フィードフォワード制御)に導くためです。
今回の自己予想と親の予想
- 子供の予想:国語 70〜85点 / 算数 75〜85点
- 親(私)の予想:国語 70〜85点 / 算数 60〜80点
国語の見立ては一致していますが、算数について親側は少し慎重に見積もっています。理由は、日頃の計算ミスによる失点リスクがあることと、今回の単元(魔方陣や空間図形)は全体的にも難易度が高く平均点が下がると予想されるためです。
テスト返却と自己採点結果(国語・算数ともに約65点)
答案用紙が返ってきました。公式採点はこれからですが、自己採点では国語・算数ともに65点前後という結果になりました。
事前予想と比較すると、国語で予想を下回る結果となりましたが、答案を精査すると「できたところ」と「今後の課題」が明確に浮かび上がってきました。
【国語】文法ルールの定着と、精度が上がった設問への対応
国語の失点原因を分析すると、大きく分けて2つの課題が見えてきました。
1. 指定条件や文法ルールの不十分さ
- 指定語句の勝手な言い換え:指定語が「ふんわり」なのに「ふわふわ」と書き換えてしまう
- 条件の抜け漏れ:「誰が」は書けているが、「いつ」「どこで」の条件が落ちている
- 文末のルール違反:語尾に「です」が抜けている、理由を問われているのに文末を「〜から。」で結べていない
文法的にはボロボロな状態ではありましたが、救いは作文の「内容自体」に変なところや矛盾がなかった点です。言葉の精度や条件チェックの習慣が身につけば、解き直しで十分に挽回できる手ごたえを感じています。
2. 抜き出し・選択肢問題の難易度アップ
これまでは「答えとなる単語を1語拾えれば正解できる」レベルでしたが、今回は「その修飾語まで正確に拾う必要性」や「選択肢の文章の“一部の誤り”を見抜かせる問題」が出題されており、難易度の上がった選択・抜き出しで正解を逃していました。
一方で漢字に関しては、採点基準にもよりますが9問分は形として書けており進展が見られました。暗記だけでなく、文脈の中で正しく使うトレーニングを続けていきます。字は未だに汚いのでそろそろ減点にされるかと思います。
【算数】四則演算ルールの定着度とパズル問題の「読み飛ばし」
算数については、家で取り組んだ単元と基礎計算で明暗が分かれました。
1. 計算ルールと問題文の読み飛ばし(課題)
- 四則演算の優先順位:「×÷が先で、+−は後」というルールについて、できている問題とあやふやな問題が混在していた
- パズルのルール誤認:問題文の条件を読み飛ばしてしまっている様子が見られた
※帰宅後に、音読させて自力で理解できるか確認したところ解けていたので、まだまだ「分かる」と「できる」の間に大きなギャップがありそうです
2. 家庭学習で訓練した難問の正解(成果)
一方で、非常に嬉しい収穫もありました。
- 全文字の覆面算:テストの最後に配置された最も難易度の高い「全て文字の覆面算」を、家庭での反復訓練の成果で見事に正解!
- 空間図形:「ある面に垂直な面を選ぶ問題」など、手書き図で概念を整理した部分はしっかり得点できていた
「正しく概念を理解し、手と頭を動かして訓練した問題は本番でも解ける」という再現性が確認できたのは、大きな成果です。
特に一番最後の問題は本人曰く「20分くらい使ってやっと解けた!」とだいぶ嬉しそうでした、あと問題自体に「解けたら高級お食事券!」という広告になっており、「正解したからなんか頂戴!」と言われたので何か考えておきますw
今後のフィードフォワードに向けた改善アクション
今回の自己採点結果を踏まえ、次回に向けて以下の改善に取り組んでいきます。
- 問題文の「条件チェック」の習慣化:「いつ・どこで・指定語句」に丸をつけてから書くルール徹底
- 文末チェックリストの作成:「〜から」「です・ます」など、見直し時に文末を確認する癖付け
- 計算ルールの視覚化と音読確認:四則計算の順序を意識させる声かけと、パズル問題の音読による条件理解の確認
予想と結果のギャップをしっかり受け止め、「なぜ間違えたのか」「どうすれば次は防げるか」を親子で論理的に振り返り、次回のテストに向けたフィードフォワードに活かしていきます。
まとめ:小3予科教室の負荷と学習姿勢
日能研の予科教室は進度が遅いと言われがちですが、学校のカラーテストで80〜90点(満点連発ではない)くらいの標準的な学力を持つ小3生にとって、「1日1時間弱の学習時間でギリギリ対応できる、非常に絶妙で適切な負荷」だと感じています。
過度な長時間勉強で消化不良を起こすことなく、今回のような「空間の捉え方」や「論理的な文法理解」といった根幹となる思考力をじっくり深められる点が予科教室の良さです。
結果だけに一喜一憂せず、まずは自分の手で図を描き、自分の言葉で概念を説明できるような「質の高い家庭学習」を今後もサポートしていきたいと思います。

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